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「斧は一撃一撃の攻撃は強い!だけれども…。」
シュルはそう言いながら、立ち向かって来る中年の男性が使う斧の一撃一撃を綺麗に避けていく。
「その破壊力の割には、次の動作が遅い!!」
中年男性が振りかぶった所を、横に避け、手に持っていた剣を逆手に持ち首筋に当てる。
「クッ…!」
「これで、良いかい?」
中年男性は、悔しげな顔をしながら対戦場から下りると、シュルは周りを嬉しそうに見渡しそう言う。
新米相手に勝ち誇っていると、一人の青年が対戦場に上って来る。
「次は、君かい?俺と年、近そうだね。」
余裕のシュルは青年に向かってそう言うと、青年は腰から剣を引き抜き、どこから声を出したのかわからない程の声でシュルに言い放った。
「カヤヤヨイ自治区から来ました。テルサです。よろしくお願いします。」
「うん。よろしく。」
シュルも両手に持ち替えテルサと相対する。
始めに動いたのはテルサであった。
テルサは右足を踏み出し横一線でシュルを薙ぎ払うがその攻撃はシュルには届かなかった。
それでも、テルサは瞬時に切り上げシュルに休ませる暇を与えない程の連撃で攻撃する。
周りの訓練生はそのテルサの攻撃を見て驚嘆の声を上げる。それは防戦一方のシュルに対しテルサはどこか余裕さえも見せていたからである。
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