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長い長い砂漠を越え…
途中のオアシスで、少し腰をおろした
「良い位置になってるな…」
ヤシの木を揺らして、木の実を一つ落とし、軽く割って中を飲んだ
「甘い…こんな味するんだ…」
正直、初めてかも知れない…
「あら~??こんな所にお客様ですの??」
目の前に現れた、少しぽっちゃりした女の子
髪の毛は、ショートカットで
体はほぼ裸に近い
「この近辺の人ですか??」
「えぇ、アマラ王国の者です。」
「丁度良かった!!アマラ王国は、どの方角にありますか??」
「えと、えと…どちらから来たんでしょう…」
急にオドオドしはじめ、辺りを見回す
「南の方だ、お嬢」
「あらあら、そうでしたっけ??セトラ。」
「つ、杖が喋った!!」
「セトラって言うんです。」
「宜しくな、にいちゃん。」
この世には、まだまだ俺の知らない物が沢山あるようだ…
「でわ、アマラ王国まで案内致しますわ。」
「ありがとう、助かるよ。」
「私はメナスと申します。貴方は??」
「セロです。」
「でわセロ、参りましょう。」
オアシスを後にし、二人は歩き始めた
「そうだ、メナスさん。」
「はい??」
振り返った彼女は、ちょっぴり可愛く見えた
背は俺の丁度胸辺りまでしか無く
唇も潤っていた
二人は横に並んで歩きながら、俺は彼女に質問した
「エルと言う少女と、ナナエルと言う天使を知りませんか??」
「ん~、どうだったでしょうか。セトラ。」
「覚えは無いなぁ…」
「ごめんなさい…」
「いえ、ありがとうございます。」
再び彼女を先導に歩き始めた二人
アマラ王国には、スグに着いた
思っていたより、はるか上を行く国だった
見た目はなんらガイノスと変わらない
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