シナモン♥1

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「だって俺ら許婚ってことは、将来は夫婦ってことだろ! だからさ」 「あたしは沖田君と許婚なんて認めてません。結婚する気もさらっさらありませんから!」 いい加減、頭にきて強く言うと、不敵な笑みをあたしに向けた。 (うっ……言い過ぎたかな) 沖田君はテーブルに肘を乗せて身を乗り出す。 その動きに反応して、少しだけ体を反らしてしまう。 強気なあたしは身を引いて、弱気なあたしが顔を出した。 「……とにかく、今日は帰ってもらえませんか?」 どうにかこの状況から逃げ出したくて、さっきのあたしはどこへやら、か細く沖田君に告げる。 沖田君は体を元の状態に戻すと、何か考え込んでいるように天井を仰いだ。 「沖田君? 聞いてます?」 「聞いてる。てか聞いてないのはそっちじゃね?」 「なにがですか?」 「……その“沖田君”ってのやめない? よそよそしいし。あと敬語も」 当たり前だっつーの! もう二度と会うこともない、真っ赤かの他人なんだから、なんて言えるはずもなく、心の中で思っていると 「だって俺ら、一緒に住むんだしさ。だから隼人でいいから」 「は? は? は……」 ひーふーーへ……ほーー!? .
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