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 腕の時計がたった今、4月7日になったことを教えてくれた。 明日から新しい学校に行くことになるので、今日はアフターもなしでバイトを早めに上がらしてもらった。 あの日からもう少しで4年を迎えることになる。 今思えば、花の中学生活と高校の一年を俺ほど長く感じた奴なんていないんじゃないか? 「あと一年か…」 そう、俺に残されたタイムリミットはあと一年。 それまでになんとかしなければならない。 「…まぁ成るように成るさ」 いや、成るようにしか成らないのだ。 偶然とか奇跡なんてもんは「聖書」並に信じてないが、因果や運命は「学校の怪談」程度に信じることにしていた。  愛用しているバイクに跨がり、ネオンで輝く街から夜道に消えていった。 ,
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