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先を行く彼の後ろをヒョコヒョコ追いかけ、3,4歩離れたところをテクテク付いていきます。 海堂君はカッコいいから、すぐにこうやって登校するのは出来なくなる、っていうのは今までの経験からハッキリしています。 「そういえば八月一日、」 「…うわっ!?」 急に止まった彼に気づかずに驚いてしまいました。 いつもは無言登校なので、彼が話し掛けてくるのはとても珍しいことなのです。 「ビックリしたぁ~、何?」 「お前、あの事どうすんの?」 「あぁ、えっとね、やっぱり不安だから信頼できる友達が出来てから話そうと思うんだ」 「それでいいだろうな。 あと俺のことな…」 「言わないで!」 沈黙が流れる。 御察しの通り、私達にはあまり知られたくない秘密が有るのです。 「言わないでいいよ」 「お前がそうゆうなら」 「あっでも、同居のことは時期を見て言うつもり。 前みたいのは嫌だから…」 これも経験から学んだこと。 前の高校でいろいろあったんだ。
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