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「みんな、ゴメン・・・。やっぱりこうするしか無かったよ・・・。」
魔王を見つめながら背中越しにイリアは呟く。
「神子の姿に覚醒して・・・・ガルゼごと・・・。」
シェルナはイリアから目を離し、伏せ目がちに言う。
「そんな!!約束しただろ!!それは絶対にしないて!!」
「そうだよ!みんなで一緒に帰ろうって言ったじゃん!」
「姉様!」
「レミーネ!」
レイ、ナオ、セイカ、クレイクが叫ぶ。
「ゴメン・・・。でも、これ以上みんなが傷ついたりするのは嫌なんだよ・・・。
逃げ出すのは嫌なんだよ・・・。人々が苦しむのも、魔物のせいで戦争が起きるのも嫌!!」
「・・・っでも、お前が!!」
振り返って翠色の瞳を揺らしながらイリアは訴える。
っが、レイも退かない。
「でも!」
「でもじゃない!駄目ったら駄目だ!約束しただろ!!」
「・・・これは、私の役目だから!私しか出来ないことだから!約束守れなくて、ずっと一緒にいられなくて・・・ゴメンね、レイ」
『イリア!!』
「姉様!」
「あたしの命に代えても、絶対にこの世界を護るんだから!!」
十字架のペンダントはより一層輝きを増し、魔王とイリアは光に飲まれながら上昇を始める。
「貴様、こんな醜い世界の為に自分の命を捧げるというのか!!」
「たしかに、この世界は人間がいる限り憎しみや悲しみが耐えないのかもしれない。・・・でも、」
っと、そこで言葉を区切り既に天井突き破り上昇し、遥か下にいるレイたちを見た。
「それでも、私は、あたしは好きだよ。この世界。生まれてきてよかったって思えるよ。
・・・あたしを信じてくれる、好きでいてくれる人たちがたくさんいるから!」
そして、そのまま空高くまで行くと光はめいいっぱい強く輝き。
空は暖かく、眩い光に照らされ、
その光は・・・・・・・・・
粒子となって、地上に降り注いだ。
粒子が舞った荒れた世界は徐々に緑を増し、世界は平和をとり戻した――――――――――。
――――――それから3年後
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