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茶髪で頭の上の方でポニーテールをつくっているその女性は踵を返し、他の仲間と共に再び走り出した
「ちょ、おねぇちゃん!!待ってよ!!置いてかないでよ!!」
っと、少女―イリア・レミーネは焦りながらレイと一緒に姉のシェルナ・レミーネを追いかけた
程なくして走り続けると広い部屋に出た。
その部屋に入ると少し薄暗く、明々と炎をともしたいくつもの松明が部屋を照らしていた。
足元には紅く、フカフカとした高価そうな絨毯が引かれており、ずっと奥まで続いている。
絨毯の先には豪華な玉座が置かれており、そこに人の形をしたシルエットが座っていた。
「ようやく来たか・・・・。よくここまで来れたな・・・・とだけ誉めてやろうか。」
「うっさい!!あんたを消滅させられるなら地獄でもどこへでも行ってやるわ!」
イリアは、その人影に近づきながら吠える様に言う。
「くっくっく・・・、はっはっはっはっは!!我を消滅する?これまでの神子達でも成しえなっかた事を
貴様が成すということか!!これは滑稽だな。・・・・・・いいだろ。
貴様らの足掻きがどれだけ無駄なことか思い知らせてやる」
「ぬかせ!!」
っと、茶髪の少年が走って人影に挑んで行った。
「ナオ!!駄目だよ!一人で行くなんて無謀すぎる!!」
イリアが叫ぶと同時に、案の定その人影に吹っ飛ばされ壁に背中から激突してしまった。
その人影は立つ事もせず座ったまま腕一本のみを上げ、気合でナオ・ソルディアを吹っ飛ばしたのだ。
「どうだ?これでも我を倒すとほざくか?この、魔王ガルゼ様を」
それを言うと、魔王・ガルゼは玉座から立ち上がった。
人影かと思わせていたシルエットは徐々に変わっていき、背中から漆黒の翼を生やし、
頭部からは2本の角が姿を現した。
全体的に見ると、2メートルは超えている長身で黒いマントと衣装で身を包んでいる。
紅く、とても鋭い瞳がイリアを捉え睨みつける。
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