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「・・・・・・。」
「なんだ?今のを見て臆したか?」
「っは!こんなの最初から承知の上!魔王が弱いなんてかっこ悪いじゃん!」
「っふ、貴様は今までの神子とは風格が違うな。実に面白いことを言う。」
「そりゃどうも」
イリアは臆することもなく、腰の鞘から短剣を抜き身構える。
「さぁ、誰から来る?神子か?それとも後ろの連中からか?全員一緒に来たっていいのだぞ?」
っとガルゼは両腕をあげてマントを翻した。
それを合図に、イリア、レイ、黒髪剣士、クレイク・アルデ・セルダムが一斉に駆け出し、
三手に別れ、三方向からガルゼを攻め立てる。
シェルナと、金髪のショートヘアーで高価そうな服を身にまとっているセイカ・フィン・イアリスも
同時に詠唱に入る。
一番先にガルゼに辿り着いたレイは地を蹴って飛び、身を捻ってガルゼの横から目掛けて剣を振る。
っが、それは虚しくも片手で受け止められてしまった。
レイの反対方向から攻撃を仕掛けたクレイクも同じように反対の腕だけで止められた。
そして、真正面からイリアが行く。
「両手が使えなきゃこっちのもの!!鳳炎激舞(ほうえんげきぶ)!!」
両手が塞がっているガルゼに地を蹴って飛び、奥義を胸元に見舞おうとした瞬間、ガルゼの頭突きがイリアの頭に激しくヒットした。
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