12人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
好きだった
ママがパパにちょっかい出して、パパも満更でもなさそうに相手しているその光景が…
大好きだった
いつもは仏頂面で近寄りがたい感じのパパが…ママに甘えられてる時は嬉しそうに笑う姿が…
大嫌いだった
ママを泣かしている時のパパが…
ママがもう嫌だって言ってるのは知ってたよ
別れるって決まった時もやっぱり駄目なのかって納得したんだ
だけどね?
やっぱり心のどこかでママはパパがまだ好きなんだと…そう思ってた
だから…ママに恋人が出来たと知ったあの日…好きな人が他にいると知ったあの日…
裏切られたような…そんな気持ちと…
もうママはパパを好きじゃないって事実がショックだった…
涙が暫くとまらなかった…
大好きだったあの光景
…自分が生きてきた中で一番…一番大好きだった…
でも…もう戻れない…
大好きだったあの光景は…僕の中の思い出になった…
パパは不器用で…素直じゃないから…
だからママに…大好きも愛してるも言えなかった…
パパは僕と似てるから
離婚が決まって…パパは電話ごしにごめんな?って言った…
それがどうしようもなく悲しかった
…謝ってほしいんじゃない…
あの頃に戻りたいだけ
…でも…それは叶わない…
神様にも…パパにも…ママにすら届かない僕の想い…
誰にも…届くことのない…
…僕の想い…
最初のコメントを投稿しよう!