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[鬼兵隊side]
「作らせろー!!」
バレンタインデーと言う、ローマで殉教した聖人さんの記念日とか、女子から男子に愛の告白をし贈り物する日とか、その為に製菓会社が頑張る日が近付く2月の上旬、高杉晋助は鬼兵隊の船の甲板の上で叫んでいた。
気付かれたらどうすんの
「晋助!別に白夜叉の為にチョコなんて作る必要はないでござる、白夜叉も晋助の愛で伝わってるでござろう」
「晋助様!チョコならまた子がたっくさん作ってあげますから!トリュフからティラミスとか作りますから!」
部下の二人が慌てるのも無理はない
鬼兵隊の総督が自ら街を歩き、真選組の出歩く歌舞伎町に住む白髪の天パの恋人に会いに行くと言うのだから
「行く。作るぞ」
「もし捕まったらどうするんスか?!」
「頑張る」
「……」
高杉の馬鹿ぶりに、敢えなく了承してしまう部下だった
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