13人が本棚に入れています
本棚に追加
Story in boy...2
追ってくる足音はもう聴こえない。
錆びた匂いも煤けた黒さえも次第に薄れていった。
何処からか声が聴こえた様な気がしたけど、きっと気のせいだ。
辿り着いた螺旋階段の突き当たりには小さな扉が埃を被ってそこにあった。
まるで僕らを待っている様に。
「開けるよ」
「うん」
一気に扉を開く。
そこには何もかもが確かにあった。
目を潰す様な光が射した。
そして、もう僕は。
.
最初のコメントを投稿しよう!