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「あら?お目覚めになって?パンプキン」
声のする方に目を向けると白と赤のどぎついドレスを纏った女性。
貴婦人らしき口調のその人は、頭に小さくて丸いイチゴケーキを乗せている。
というかこの人めっちゃ甘ったるい匂いする。
しかも震えが止まらない程寒いこの部屋で平然としている。
「こちらへ来なさい。汚らわしいパンプキン。」
え?
いやパンプキンって言いながら俺睨まれても。
しかも汚らわしい?
カボチャのどこが汚らわしいのさ?
「早くおし。まったくこれだからパンプキンは…」
ぐちぐち言いつつ部屋を行ったり来たり。
何がしたいのかイマイチ掴めない俺は取り敢えずベッドを下りた。
今まで布団に包まってて気付かなかった物に気付いた。
俺…いつの間に……
オレンジの服に着替えたんだ?
オレンジ一色のジャケットに緑のボタン。
オレンジ色のカボチャパンツの下には黒とオレンジのタイツ。
なにもかもオレンジ。
頭にはカボチャの頭みたいなへたつき帽子。
………これなんてイジメ?
羞恥プレイですね、分かります
「いい加減こちらに来なさい、パンプキン!!」
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