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連れて来られた場所は、馬鹿でかい広間。
中央にレッドカーペットが敷かれていて、その先にある王座みたいなのに黒づくめの男。
その横に、白衣を来た眼鏡の男。
そして後ろには巨大な鳥カゴ。
ここも真っ黒で薄暗く寒い。
5メートルばかり離れた辺りで貴婦人は足を止め、ひざまづいた。
「連れて参りました。」
「あぁ」
「やや、これがパンプキンかい?随分と可愛らしいじゃないか!」
黒づくめの男の横に立ってた男がうきうきと俺に近付いてくる。
「ど~も、プリン・ア・ラ・モードだ、モードと呼んでくれれば良いよ」
プリン・ア・ラ・モード?
それってお菓子じゃ…。
「王座に座っているのが、我等が主、コーヒーゼリーだよ。」
「ゼリー?」
「それで、あの人が大臣のストロベリーケーキ。あれはケーキ大臣で良いよ」
おいおい、こいつらどこの人間だよ。
どれもこれも、お菓子の名前ばかりじゃないか。
………あ、そいえば。
「あの、鳥カゴは?」
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