6/16 妹消えさる

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とか思ってたら…。 いつの間にか手がスプーンを握ってる。 それでもってコーヒーゼリーを掬おうとしている自分の右手。 「な…何!!?何で!!止めれ!!!」 食いしばっても手は徐々にゼリーを掬い、それを口に持って来ようとする。 「…て…が。何で、勝手にぃ!」 端から見れば片手相手に一人遊びしてる様にしか見えない。 「い…や…ぁ!!!」 口の開いた隙間にするりと入ってくるゼリー。 つるつるで直ぐに喉を通って無くなった。 「食べ…ちゃった… …ッぅえマジかよ!!! 汚い!!!」 吐き出そうとしてもゼリーの本の一口分なんて吐ける訳もなく。 「……変な物入ってたらどうしよう… 縮んだり大きくなったり……ましてや、首伸びたり…」 頭の中はワンダーランドに飛んで行ってしまった。 .
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