1 人生初の救急車

2/2
19人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
私が生まれて初めて救急車に乗ったのは、小学1年の時だった。 校庭の遊具で遊んでいた時のこと。 ジャングルジムの上部にいた時だ。 その頃の私は生意気でやんちゃな子供だった。 男の子と喧嘩なんて日常茶飯事。 私は普段からしょっちゅう喧嘩をしてる男の子と、愚かにもジャングルジムの上でも喧嘩を始めてしまったのだ。 気がつくと、私の視界は逆さまだった。 その男の子に悪意があったのかはわからないが、私はジャングルジムから突き落とされたのだった。 今でも不思議だが、一瞬がゆっくり感じられた。本当に。 次に気がついた時には病院にいた。 私は救急車で運ばれたらしい。 人生初の救急車だったのに、記憶がないのが残念! 好運にもなんの異常もなく、ただの脳震盪だったようだ。 私は小1にして走馬灯を経験してしまったのだった。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!