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どうやらこちらに向かっているらしい、普通の人たちが私に向ける目はただ、非情なまでに冷たい、実際にそうでないとしても、私にはそう感じられた。
だから、私は彼らには近付きたくはない、しかしそれは既に遅く、彼らの足並みはこちらへと向かう。
彼らは声がはっきり聞こえる位置にまで来ていた。
「これからどうする?」
「まだ時間あるしどっか行こうよ」
よく見るとその集団は男女ともに同じような模様の服装、そして私も……。
つまり、彼らは私と同じ学校の生徒、もっとも私は、入学式以来一度も行ってはいない。
「ん?誰かいるぞ?」
グループの中で一番背の高い男子の反応を見て、私が見つかったことに気付く。
「やだ、怖いからやめてよ」
「あれ、うちの制服……?」
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