序章

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薄暗い高架下。 「どうしてここに来ちゃうんだろう……」 私は、またここに来ていた。 理由があるわけじゃないのに、気付けば足がそこに向かう、まるで、それが自然であるかのように。 大通りを抜け、私は人のほとんどいない裏道へと入る。 建物の影になり、昼間でも薄暗い町外れの路地。 普通なら近付くことすら躊躇うだろう、しかし私は迷わずにその闇へと進む。 周りの人はどう思うだろうか?私がここにいるのはおかしいのだろうか? いや、そんなはずはない。 私は学校にもいかず毎日ふらふらしてる。 周りから見たら、わたしは不良に違いないんだ。 「でも、それでいいんだよ……別に……困らない……」
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