矛盾している可愛い彼女

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「雅ッ!」 「瑠琉香ちゃんッ!」 ―春。 目に映る鮮やかな季節がやってきた。 無事高校生から大学生という枠に収まった俺達。 母校にて待ち合わせをしていた瑠琉香ちゃんを見つけて走りだす。 卒業するまでに至っては、瑠琉香ちゃんと一緒に何回も泣いたっけ。 「遅いよ。」 そう言いながらも優しく微笑む可愛らしい彼女。 遠山 瑠琉香 胸元まで真っ直ぐに伸びた長いストレートの黒髪、それに包まれた小柄で華奢な体。整いすぎているくらいの可愛らしい顔。 桜色の唇から紡がれる言葉には―… 「ぶっ殺す。」 ―いつだって 毒が含まれている。 あぁ、いつになっても健在だなこの痛さ。 「ご、ごめん…。」 そう言い、若干怯えながらも笑う俺の名前は 菊地 雅 いつだって瑠琉香ちゃんに頭が上がらない、情けない男です。 自分で言ってて悲しい。 …それでも 「やだ。許さない。」 「ちょ、瑠琉香ちゃーん…。」 それでも俺は ずっと変わらない瑠琉香ちゃんが大好きです。
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