blood+4 学校生活の幕開け

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ガタンっ  思わず椅子を蹴ってしまった。 「工藤蓮……な、なんか用?」 「寮の部屋のドアにあった貼り紙。あれどういうことだ?黒薔薇お断り?なんだよそれ」  蓮は教室に入って、教壇にもたれかかった。 「……あれ、破ったのあんたでしょう?なんで破るのよ」 「はっ。あんなのが隣の部屋のドアに貼ってあるなんて、恥ずかしいからな」 「なんですって?」 「……それより、緒方の言う通りだ。俺と契約を結んでないってことは、この学校に無断入学してるのと同じことだ。いい加減、あきらめて俺に血を吸われろ」 「はぁ?いきなりやってきて何?絶対いやだから!」  織音は教室を飛び出した。 ――何なのアイツ……何様よ……  そのまま、織音は走っていった。  教室に残された工藤蓮は、気力が途切れたかのように、机に座る。 「会長、顔色が優れないですよ」 「分かってる」 「あんな言い方しないで、素直に言えばいいのに」 「……。言えるかそんなの」 「でも、もう何日も血を飲んでないようですね。さすがの成績優秀の会長でも、そこまで目が青色になるのですか」 「……、さすがにもう本当はキツイんだ」 「それを言えばいいじゃないですか、織音に」 「言えるか……それに、無理矢理吸うのは嫌だからな」 「……そうですか。まぁ二人の問題ですし」  李乃は小さくちぎったパンを口にひょいと入れる。 「じゃあ、俺は行く。予算案だけ、期日までに提出してくれよ」 「分かってます、会長」  工藤蓮は教室を後にした。
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