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『ねぇ…』
薄暗い部屋の中、ベッドに横たわる君と二人きり。
俺は、普段見ないサスペンスドラマをつけて隣に居る君に尋ねた。
『…アイツのこと、本当は好きなんだろ?』
すると君は時間を少しおいて
『…何でそう思うのよ?』
と聞き返してきた。
思ってた通りの答え。でも、期待はずれな答え。
TVの音で掻き消そうとしても、小さな君の声の方が100倍位大きく感じた。
『なんでって…
男の勘ってやつ?』
本当は君の指を見て気付いていた。君がアイツに会ってないっていっても、アイツが嫌いだと言っても…何も身に付けてない薬指の指輪の後が消えなかったから。
『男の勘ってのもあるんだね。』
ふふっと笑って、君は自分の背中を俺の背中に擦り寄せた。
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