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『…貴方の背中暖かい。』
肌と肌の密着を高め、俺の体に君は腕を伸ばし
『ねぇ…もぅ、私を嫌い?』
と耳元でささやいた。
そして俺は、その言葉と同時に心を左右に揺らされる。
君はいつも狡い。自分の都合が悪いと直ぐに話をそらし、逆質問してくる。そして上手い具合に俺を誘う。
『俺は…
好きだ。』
そして気がつけばいつものように、君が俺を操り、俺は君の本心が分からない。
いや…
本当はわかってる。
只、情けなくて認めたくなくて、この瞬間を手放したくないから、最後は君の言葉に上手くのっているんだ。
いつも離れたい、終止符を打ちたいと思っているくせに。
-end-
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