No-1

3/3
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/6ページ
  『…貴方の背中暖かい。』 肌と肌の密着を高め、俺の体に君は腕を伸ばし 『ねぇ…もぅ、私を嫌い?』     と耳元でささやいた。 そして俺は、その言葉と同時に心を左右に揺らされる。 君はいつも狡い。自分の都合が悪いと直ぐに話をそらし、逆質問してくる。そして上手い具合に俺を誘う。       『俺は…     好きだ。』 そして気がつけばいつものように、君が俺を操り、俺は君の本心が分からない。       いや… 本当はわかってる。 只、情けなくて認めたくなくて、この瞬間を手放したくないから、最後は君の言葉に上手くのっているんだ。       いつも離れたい、終止符を打ちたいと思っているくせに。         -end-
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!