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空耳ではなかったらしい。
「いや、裏で働いてもらえるなら」
店長が言った。
「裏?
裏って、危ない事に巻き込むつもりじゃないよな?」
高木が店長を真上から見下ろす。
「…。
あのさ、俺をどんな人間だと思ってんだよ!
っていうか、座れ」
高木の方を向いて店長が腕を組む。
高木が椅子を直してから座る。
すると、思いきりオデコにデコピンする店長。
「痛ッッ」
オデコに手をあて、大袈裟に痛がる。
「で、片桐さんも、ここに座って」
店長は高木を無視して、私が座っていた場所を指さして言った。
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