笑顔

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「楓!!」 家が近づき、姉の声が聞こえてきた。 一瞬で顔が強ばる。 家の前で腕組みしている姉が居た。 「最悪…」 思わず口に出てしまった。 「ちゃんと心配してくれてんじゃん」 「心配なんかじゃないよ。 これから、説教と八つ当たりの時間」 この頃、帰りも遅い為、長い時間説教をされる。 しかも、姉のストレス発散の相手にもなっている。 「大事にされてる証拠でしょ?」 高木はそう考えている。 大事なら、殴ったり、蹴ったりしないと思う。 妹の彼氏を取ったりしないと思う。 彼氏と別れて、他に男が出来たと思ってる姉は、この頃特に辛く当たる。 「もうここで良いよ。 ありがとう、おやすみ」 頑張って笑顔を作って言った。
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