笑顔

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姉は高木をびっくりした様子で見ていた。 「高校からこっちに戻って来ました。 夏休みに偶然会ってから、話し相手になってもらってて。 婆ちゃんに線香あげさせてもらった時も留守だったから、挨拶遅くなっちゃって」 笑顔で言う高木に、姉も笑顔になって言った。 「やだ~、そうだったの? 上がってって!! お母さんも喜ぶわ」 それから、足早に家に帰って行った。 「彼氏いたんだ」 「うん…。 その話しはちょっと嫌かも… とりあえず家、入ろうよ」 説教の時間が少なくなるのは嬉しい。 けど、また元彼と同じになったら…と思うと、複雑な気持ちになった。 歩き出すと、高木が手を握って来て、足を止める。 「彼氏に何かされたの?」 振り返ると、真剣な表情の高木が居た。
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