60人が本棚に入れています
本棚に追加
姉は高木をびっくりした様子で見ていた。
「高校からこっちに戻って来ました。
夏休みに偶然会ってから、話し相手になってもらってて。
婆ちゃんに線香あげさせてもらった時も留守だったから、挨拶遅くなっちゃって」
笑顔で言う高木に、姉も笑顔になって言った。
「やだ~、そうだったの?
上がってって!!
お母さんも喜ぶわ」
それから、足早に家に帰って行った。
「彼氏いたんだ」
「うん…。
その話しはちょっと嫌かも…
とりあえず家、入ろうよ」
説教の時間が少なくなるのは嬉しい。
けど、また元彼と同じになったら…と思うと、複雑な気持ちになった。
歩き出すと、高木が手を握って来て、足を止める。
「彼氏に何かされたの?」
振り返ると、真剣な表情の高木が居た。
最初のコメントを投稿しよう!