いじめ

4/13
前へ
/393ページ
次へ
私の携帯がさっきから鳴っている。 相手は一人しか居ない。 「あっちゃん? 高木君の事そう呼んでんだ」 昨日からね。 昔はずっと呼んでたみたいだけど、記憶にない! 高木との関係なんて、言えるわけないよ。 お母さんが亡くなった原因を作ったんだから… 「痛いんだよ!! ふざけんじゃねえよ」 転ばせた人が立ち上がって、私の髪を掴みながら言った。 ブチブチと抜ける音がする。 「痛いのはこっちだけど!」 絶対負けない!! 相手の髪を掴み返して、思いきり引っ張ってやった! 私は何も悪くないもん。 お返しがてら、髪を引っ張ったまま、お腹を蹴ってみた。 凄い声で倒れる。 そりゃそうだ。 髪を離した後、手の平には相手の髪がたくさん付いていた。
/393ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加