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途中で途切れた会話。
高木は無我夢中で楓の学校まで走っていた。
屋上まで辿り着くと、汗を拭う事もしないまま扉を開ける。
そこには、仰向けになっている楓の姿があった。
「楓!!」
急いで走り寄る。
顔には、青あざと、傷からは血が出ていて、見るからに痛々しい。
抱き起こして呼びかけるが、返事は無く、楓を抱き上げ、屋上を後にした。
授業が終わったらしく、校舎には、たくさんの生徒。
視線を無視しながら、学校を出た。
お姫様抱っこなんて初めてしたけど、そんなに苦にならない。
楓が軽いからか?
そんな事を思いながら、バイト先に向かった。
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