家族

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その時の衝撃は忘れられなくて、少しの間の記憶が無い。 気付くと、辺りは暗くて、目の前には彼氏が立っていた。 近くの公園のベンチに座っていたらしい。 「心配したよ。 無事で良かった」 その一言に、何も言えなかった。 『心配なんてしてなかったくせに! お姉ちゃんと寝てたくせに!』 そう言いたかったけど、勇気が出なかった。 「レジでお金無い事に気付いて、怒られるのが恐くて帰れなかったの…ごめんなさい」 家に帰って、精一杯嘘をついた。 「怒るわけないでしょ! 遅いから、さっきシャワーさせてあげたのよ。 有り物で何か作るから、楓もシャワーして来なさい」 超ご機嫌な姉に怒りを覚えながらシャワーをし、ご飯を食べて送り出した。
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