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その客は太陽が沈み始める時間帯に訪れた。
『いらっしゃいませ』
いつもどうりの笑顔。
接客よりこちらの方が案外難しい。
私が経営している店。つまり闇商業はそれなりの人々が訪れるが、
今日は異例だった。
まず目に入ったのが、腰まである黒髪のポニーテール。
そして、凜とした態度につり上がった目。
最後に黒スーツを着ている。
明らかに異例だった。
でも、客は客。店員である私は、精一杯尽くすだけ…。いつも通りのこと。
『どのような物をお探しで?』
「脳。ニートのを。」
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