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「そう…。よろしくね」
彼女は無機質な瞳をこちらにむけて言った。
『暫くお待ちください…』私はそう言うと店の奥へ逃げるように向かった。
「フフフ… あと ヒトリ…」どこからか… そう 聞こえた気がした。
私は店の倉庫にいた。
倉庫─つまり、臓器が保管されている場所…
年中ここには来るが、この薬品の匂いにはなれることができない。
いつもはきになる匂いだが、今日はそれどころではね。
あの客─彼女は一体何者なのか…?
この店にも一応常連客はいる。
あれ程特長のある客なら私でも覚えている筈だ。
だが、その記憶がない。
取り敢えず、注文された物を出して帰って貰おう。
店員として失格だろう…。でも、どうしてか、この客は嫌だった。
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