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ホールについた私は開口一番にそう言った。 なによりも早く、帰って貰いたい。心にあるもやもやとした感情がそう急かす。 彼女はそれを手に取り、カプセルを見透かしながら答えた。 「これは…本当にニートの脳みそ!?」 『はい。間違いなく“無職 男性”の脳みそです』 「へぇ…。女性のは無いのかしら?」 次々と投げ掛けられる質問に答えていくが、その質問で口が止まった。 私は“ニート”に当てはまる脳みそを探したが、女性のものはなく、男性のものだけだった。 その場合は店員として、店長として、謝らなければならない。 ,
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