146人が本棚に入れています
本棚に追加
「…は?」
会長に、は?って言ってしまうほどビックリだった。
いや、ねぇ。
そんなドラマみたいな展開あるのかな?
「あなたの歌う事への決意の堅さできめていただきたいです。」
「…やりたいです。」
たとえ男になりすますとしても、かまわなかった。
歌いたい気持ちが高まっていたから。
…あと、ファン的には、いや、大のファン的には
こんなチャンスない(笑)
逃すもんか!
「でも…南さんはまだ未成年ですから…一応親御さんに相談してから決める、ということでよろしいでしょうか。」
そうだった…。忘れてた!
未成年…
はぁ…早く成長したい…。
「そうですね…。じゃあ後日また連絡します!」
「元気が良くてとても可愛らしい御方ですね!はっはっ。」
会長の歳は…50後半くらいかな。でもなんか若々しいな。
「いえ!とんでもない…。では、また。」
「ご連絡お待ちしております。」
…お母さんにまず話そう。
家に着いた瞬間、
「どうだったの?」
とお母さん。
言いにくい(笑)
「あのさぁ………。」
あったことをすべて話した。
「…やっぱり、ダメよ。危ない。…最後に傷付くのは自分よ。」
そうなんだ。わかっている。
いつかはばれるかもしれないし、もしばれたら一気に何万人もの彼らのファンを敵に回す。
それに…彼らも。
怖いけど…日常を変えたいという気持ちの方が強い。
この気持ちは揺るがない。
最初のコメントを投稿しよう!