みんなで臨海学校!(前編)

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班会議が終了して魅琴や優衣や椿が帰った後、俺と委員長さんは少し理由もあって教室に残っていた。 まあ理由といっても、ただ俺が日直で日誌を書くだけど。委員長さんは暇らしいので、俺を待ってくれている。 いやー、こんな彼女が欲しいよ。 「日向さんって男女問わずモテますけど、交際している方はいないんですか?」 「いないよ~、そんなの」 あははっと、俺は笑って答える。 「それより、この前の中間テストまた1位だったんだよね?」 「はい。でもまぐれですよ」 にっこり微笑む委員長さん。 あー、謙虚だなぁ。 可愛いなぁ。実は俺、メガネ属性あるのかも。 癒されるわぁ。 さて、しっかり癒されたしそろそろ帰るかな。 「よっし。日誌も書き終わったしそろそろ帰らない?」 「そうですね。あっ、日向さん。今日、日向さんの家に寄ってもいいですか?」 「家って…」 まさか、俺に気があるのか…?しかし今俺は女。それなら、友達が放課後に家に寄るくらい普通なんじゃないのか…。 いや、でも絶対愛理や修治が家にいるしなぁ。会わせたらからかわれそうで嫌だし…。 「ごめん。今日はちょっと…」 「そうですか…。突然こんなこと言ってすみません」 なんだか残念そうな委員長さん。何か話題を変えないと。少し気まずいし。 「そっ、そういや私のこと名字で呼んでるよね?」 「はい。それがなにか?」 「いや、ほら…もう少し親しげに呼んでくれてもいいかなって」 「そうですか?じゃあ名前で呼ばせてもらいますね」 委員長さんはいつも通りにっこり微笑んで、確かにこう言った。 「それでは帰りましょうか。『陽斗さん』」
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