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そう言った僕を見てグラは何かに気づいたらしく
「おォ!!離れねぇのならやっぱり殺すぜェ!!」
と言いながら突進してきた
狭い廊下でかわすのは大変だったがなんとか避けきった
僕の計算では
奴は窓に関係のあるものが弱点ではないかと思っていたため逆に作戦としては上手くいったと言っていいだろう
しかし
窓に向かってグラが突っ込んだはずなのにガラスの割れる音がしない…
「ハハハ!!そうこなくっちゃなァ!!ほらほら!逃げ回ってタノシマセテくれよォ!!」
ガラスが割れる音のしなかった理由を知るため窓のあった方を見ると
廊下の窓にはもはや二度と光の射すことのない石の窓になってしまっていた
どうやら作戦は失敗してしまった
僕は
このままでは殺されてしまうので
とりあえず隣にあった部屋に入って武器になりそうなものを探そうと試みて部屋へ逃げ込んだ
「クソッ…何もないじゃないか…」
パッと見た感じでは何もない…
部屋に入った僕は
すぐに部屋の鍵をかけ奴が入ってこれないようにした
この研究塔の造りは丈夫らしくグラが二、三回突進したくらいで突き破れないのは運がよかった
そして
僕は部屋を見渡した
どうやら
この部屋は研究者の休憩所らしく
部屋には僕の作戦であったの窓
大きなソファーと机
そして鏡付の洗面台
さらには誰が使うのだろうか、ルームランナーが置いてあった…
手に持って戦えそうなものはない…
「クソォ!!最悪だ!何も無いなんて!!」
そういいながら僕は洗面台を思いっきり蹴飛ばした
すると鏡が外れ
僕のもとへ落ちてきた
僕には当たりはしなかったが
鏡は粉々に砕け飛び散ってしまった
僕はその中でも一番大きな破片を取り
部屋に入ってきた奴に投げつけると言う苦肉の策にでようと決めた
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