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しかし
よく考えたらグラは石像…
鏡を投げられた程度では目眩ましにもならない上、時間稼ぎにもならない…
「ったく…何やってるんだろう俺…」
あまりにも切羽詰まった状況に正常な考えができなくなっている…
その時
僕の最後の望みであった研究室の扉が破壊された
「無駄むだムダァ!!逃げ切れるとおも…」
ものすごい勢いで入ってきたグラは最後まで言い切る前に動かなくなって倒れてしまった
「き、貴様…な、何を…し、タ…」
そう言い切った後にグラを纏っていた石は砂となり崩れ落ち中からグラ本体であろう人間が出てきた
「貴様…俺様の弱点を…いつ知りやがった…」
グラは
立ち上がることのできないのだろうか倒れたままそう言った
「弱点?」
「あぁ、俺様の能力の発動には縛りがあってな…月光に当たったら死ぬんだよ…」
能力の発動に条件があるのは予想はしていたが
まさか死ぬような条件だったなんて思わなかった
ビックリした僕はグラに聞き返した
「だってお前は月光にはあたって…」
そう言いきる前に
僕はあることに気づいた
その事に気づいた僕を見てすぐにグラは言った
「そうだ、貴様が持ってた鏡だよ…それが反射して俺様に当たったのさ…まさか…こんなガキに殺られるとはな…」
そういったグラは
そのまま砂となり
グラのいた場所には一つの砂山ができた
「た、助かった…」
僕はグラを殺してしまった罪悪感と自分が助かった喜びとの一見矛盾した思いのままそう言った
そして
詩音の安否を確認すべく
急いで研究室から玄関へ向かった
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