その代償

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「うぅ…」 目を覚ました僕は 真っ白な壁の部屋の真ん中で大の字になっていた 薬で眠らされていたかどうかわからないが まだ少し目眩がする やっと動けるくらいに回復した頃聞き覚えのある男の声がした 「おや、やっと目覚めたね。キミには罰として私の実験に協力してもらうことになったからよろしく…」 ノアだ さっき 実験に協力と言ったか… 「まさか!!僕に何をした!!」 状況を理解した僕は ノアに尋ねた 「簡単なことですよ。これからキミには、私が作ってきた実験動物と戦ってもらってその実験の完成度を測るためのモノとなっていただきましょう。」 やはりふざけてる… 僕が戦う? 信じられない… グラの時は仕方がなかったが 僕は人を傷つけるのは嫌いなんだ… まぁ みんなに内緒で護身術を少々やっているが これは物騒な世の中で自分と大切な人を守るためにやっているので好戦的ではない 「僕は…そんなものにはならないっ!!」 僕は全力で拒否した 「おや?言ったでしょう?これは“罰”だって…キミに拒否権は無いんですよ?だってキミを改造してしまいましたから。」 酷いことをさらっと言ったノアは続けた 「キミにはこれから『化喰のバク』として私の作った“生徒会”と戦ってもらいますよ。」 僕はこれほど夢であってほしいと思ったことは無かった
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