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二年生の春…
「夢人ー!!私たち同じクラスだよ!!私、うれしい…。」
同じクラスだったのが余程嬉しかったのか
クラス発表の掲示板から
まっすぐこっちに向かって報告して来た。
「ほらほら、前を見ないとぶつか…」
僕が言い切る前に詩音は
誰かとぶつかった。
「いたたたた…。すいません…大丈夫ですか?」
「ほら、だから気をつけろっていったでしょ?」
僕は
派手にしりもちをついた詩音を起こしてあげてから
ぶつかった相手を見た
すると
相手は僕の親友
遠藤 空(エンドウ ソラ)
だった
「おー!夢人じゃねぇか!相変わらず詩音とラブラブだねぇ~。」
「なんだ、空かよ。なら間違いなく大丈夫だな。」
と、僕が言うと
空は
「おいおい、新しいクラスメートにそんな言い方ないんじゃねぇの?」
と、言ってきた
「「クラスメート?」」
僕と詩音の声が揃う
「あーあ、君達はお互いのことしか頭にないのかね…」
空は少し残念そうな風にして続けた
「詩音ちゃんの親友の綾音ちゃんも同じクラスだというのにねぇ?」
「えっ!!ごめんなさい!綾音ちゃん…私…」
と詩音は空の後ろに隠れていた女の子に話しかけた
「き、気にしなくていいよ
…。わ、私だって空君に言われるまで気が付かなかったし…。」
そう言いながら空の背後から出て来たのは
霧咲 綾音(キリサキ アヤネ)
詩音の親友だ
「ってか、おまえら親友なのに呼び捨てじゃねぇの?」
空が不思議そうに聞くと
二人はびっくりしていた
構わず空は続ける
「おーっと、ちなみに俺の事も呼び捨てでいいぜぃ!!」
その言葉がスイッチになったように二人は笑いだし
その日から
僕たち四人はよく一緒にいるようになった
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