ことのはじまり

3/4
前へ
/330ページ
次へ
二年生の春… 「夢人ー!!私たち同じクラスだよ!!私、うれしい…。」 同じクラスだったのが余程嬉しかったのか クラス発表の掲示板から まっすぐこっちに向かって報告して来た。 「ほらほら、前を見ないとぶつか…」 僕が言い切る前に詩音は 誰かとぶつかった。 「いたたたた…。すいません…大丈夫ですか?」 「ほら、だから気をつけろっていったでしょ?」 僕は 派手にしりもちをついた詩音を起こしてあげてから ぶつかった相手を見た すると 相手は僕の親友 遠藤 空(エンドウ ソラ) だった 「おー!夢人じゃねぇか!相変わらず詩音とラブラブだねぇ~。」 「なんだ、空かよ。なら間違いなく大丈夫だな。」 と、僕が言うと 空は 「おいおい、新しいクラスメートにそんな言い方ないんじゃねぇの?」 と、言ってきた 「「クラスメート?」」 僕と詩音の声が揃う 「あーあ、君達はお互いのことしか頭にないのかね…」 空は少し残念そうな風にして続けた 「詩音ちゃんの親友の綾音ちゃんも同じクラスだというのにねぇ?」 「えっ!!ごめんなさい!綾音ちゃん…私…」 と詩音は空の後ろに隠れていた女の子に話しかけた 「き、気にしなくていいよ …。わ、私だって空君に言われるまで気が付かなかったし…。」 そう言いながら空の背後から出て来たのは 霧咲 綾音(キリサキ アヤネ) 詩音の親友だ 「ってか、おまえら親友なのに呼び捨てじゃねぇの?」 空が不思議そうに聞くと 二人はびっくりしていた 構わず空は続ける 「おーっと、ちなみに俺の事も呼び捨てでいいぜぃ!!」 その言葉がスイッチになったように二人は笑いだし その日から 僕たち四人はよく一緒にいるようになった
/330ページ

最初のコメントを投稿しよう!

55人が本棚に入れています
本棚に追加