過去を知る男

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「田島さん」 俺は気になることがあったので田島を呼んだ。 それは、“黒い星”のボスというかリーダーのような奴が誰なのかこれを知っておきたかった。 「向井さん、どうかしたんですか?」 田島は相変わらず丁寧な敬語で俺と接してくる。 「あの、“黒い星”に関してもっと詳しいことは分かりませんか?」 「う~ん……。そうだなぁ……」 声を唸らせ、腕組みをしながら田島は考え込んだ。 「いや、些細なことでもいいんです。何も情報が無いよりはあったほうがいいかと思いまして」 俺は慌てて付け足した。 「そうだな。奴らを率いている首謀者は少しなら分かるが」 「えっ!本当ですか?」 俺の考えを見透かすかのように田島は答えた。
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