そして、私は銃を抜く

過去を知る男

それから数時間は雑談したりして時間を過ごした。

すると、突然田島は俺に話しかけてきた。

「向井さん、もし今疲れていたら二階のベッド使っていいですからね。遠慮しないで結構ですから」

随分の気が利く男だと思った。確かに俺は非常に肉体的にボロボロだった。

「すいません。一旦、仮眠を取ってきます」

俺はそう言い残し、二階へと上がっていった。

「ふぅ……」

俺は溜息を吐きながら、ベッドに倒れこんだ。

時間を見ると、もう夕方の５時を回っていた。

ベッドに横たわると疲れがどっと押し寄せてあっと言う間に眠りについた。