そして、私は銃を抜く

貴重な証言

『竹塚秋穂という女をご存知ですか？』

『ああ。知ってる。あいつは組織の重大な情報を持っているからな』

『重大な情報？』

私はすぐにあの黒い箱のことだと思った。あの箱にどんな秘密があるのだろうか？

『詳しいことは俺も知らない。だがこれから行う計画に関しての情報が入っているのは確かだ』

『計画とは一体どういうことですか？』

『だから、俺は詳しいことは知らない。だけど大きな犯罪計画に関しての機密情報が入っているんだ。今頃奴らは血眼になって探してるだろう。あの黒い箱を取り返すためだったら如何なる手段も問わない。殺しなんて当たり前だ』

大きな犯罪計画、中にはＵＳＢ……。一体何を企んでいるのだろうか。

『先ほどの黒い箱に関して何か詳しいことは分かりませんか？』

ここが一番聞きたいところだ。私は耳を傾けた。