貴重な証言

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5分ぐらい経った頃、田島が両手に袋を抱え車に戻ってきた。 「買ってきたぞ。これが竹塚の分で、これが誠さんの分だよ」 先に私の方に手渡してくれた。私にはサンドイッチとツナのおにぎり一個だった。 「これを食べたら家に帰るぞ。いいな?」 誠ははい、と一言返事をして私は黙って頷いた。 私はまずはサンドイッチから頬張った。一袋にマヨネーズと卵を混ぜた具と、レタスとハムが入った具の二つが入っていた。 コンビニのサンドイッチにしては中々美味く、ボリュームも丁度良かった。 続いてツナのおにぎりを食べる。胃がつまりそうだったので田島が全員に一本ずつ買ってきたお茶を流し込んだ。 冷えたお茶が心を癒してくれた。そしてまたおにぎりを口に放り込んだ。 手早く腹ごしらえしたあと私はまたシートにもたれた。 「よし!誠さん、出発してください」 「分かりました」 誠はエンジンを掛けて再び車を発進させた。
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