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そんな多大な嫌がらせやいじめを受けた中学も終わって俺は高校に入学した。
しかし、悪夢は終わらなかった。
いや、中学の方がまだマシだったのかも知れない。
高校はもっとひどいものだった。
廊下を歩いただけで後ろから蹴られたり、理由も無く罵られたり、その挙句女子にもキモイと言われ放題。
俺は何故ここまでされて切れなかったのだろう。
いや、むしろ当時は一人で泣いていたこともあった。
どうして俺だけ……?その疑問は常に頭を渦巻いていた。
そんなとき俺の母親は常に俺の味方であった。
「お前はとってもいい子よ。私の自慢の息子さ。いい?どんなときでも人に優しくすればきっと報われるのよ」
この優しい言葉に俺は何度救われたことか。電車のアナウンスなんて比べ物にならないくらいに。
だから俺はどんなことをされても人になるべく優しくした。
でも恩は仇で返されるのが当たり前。
それでも俺は自分のポリシーを貫いた。
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