―白 椿―

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[ 夢を見ていた ] 小さな棘や沢山の凹凸を 積み重ね、降り積もって 更に大きな陰を作っていく それでもいいと 思い込ませて 重い脚を引きずり歩いた先に 在るものは…? ずっと夢を見ていた あなたの傍で生きること やっぱり夢だったんだ あなたの傍に寄り添えず 今 ゆらり消えそうになる 歪んだピントの向こうに移る あなたの顔が 泣いているのか笑っているのか わからない ある意味それは 幸せなことだったのかも知れない 流れ落ちそうになりながら 溜まっていく雫は いつまでも… そう まるで 色んなものを拾い集め 棄てきれずに引きずり歩く 私のようで… やっと夢から覚めようとしている あなたに甘えきりだった やっと夢から覚めようとしている あなたを失うと分かって居ながら… 今 そっと一歩退いて歩いてく 本当は分かってたはずなのに なかなか踏み出せずにいた 青い空に透けた涙は 今弾けとんで夜の星になる 心から大事だと思えたあなただからこそ ちゃんと伝えたい “ありがとう”と“ごめんね”を 心から愛した人だからこそ 寄りかかってばかりで 傍で支えられないことが 凄く辛かったの… あなたが居てくれた日々がなければ 今の私は此処に居ないこと 気づいてる? これでも本当に感謝してるの ずっと夢を見ていた あなたの傍で生きること やっぱり夢だったんだ あなたの傍に寄り添えず 今 ゆらり消えそうになる ただ…一瞬で消えたとしても その3年の月日は これまでにないほど 私にとっての幸せでした…image=480396540.jpg
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