好きになって、くれませんか?

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やっと金曜だ。 明日になれば、薫ちゃんに会える。 今日は晃の家に泊まる。 その方が、早く明日が来るから。 晃と話していると、時間が経つのが早く感じる。 やっと、待ちに待った土曜日になった。 胸ポケットに入れた携帯震える。 薫ちゃんからメールだ。 俺は、もう暴走している。 「早く会いたいなぁ」 なんて送ってしまった。 隣りで晃が笑う。 「そんなに好きなんだな、薫ちゃんの事♪」 そうだよ。 悪いか? 「…うん。」 「じゃあ、お姫様達を迎えに行きますか☆」 と、2人で駅に向かう。 電車が見えてきた。 あれに君が乗っている。 とうとう会える。 電車が止まり、由美ちゃんが飛び出て来て晃に抱き付く。 その後ろから、薫ちゃんが出てきた。 手には紙袋を持っている。 「この前は服、アリガトウ」 と、渡してくる。 また会う口実に過ぎないんだよ。 と言いそうになり、 慌てて 「また会えたからいいよ」 と言い返す。 …あまり変わらないか。 それにしても… …あぁ…可愛いなぁ。 何でこんな可愛いんだよ。 帰り際にまた上着を渡す。 今の俺にはこれしかまた君と会える術が無い。 また会ってくれるなら受け取ってくれ!!! 祈っていると、 薫ちゃんが顔を赤く染めながら、ゆっくりと受け取ってくれた。 いつになるか分らないけど、 また会える。 すごく嬉しかったんだ。 今日もまた、電車が薫ちゃんを連れさって行く。 「良かったな。また会えるみたいだな」 と晃が言ってきた。 「いつになるかは分からないけど、な」 「きっとすぐだよ。自信を持て!」 俺は自信が無いよ。 あの個が俺を好きになってくれれば 自信がつくかもしれない。 そう思った。 ねぇ、薫ちゃん。 迷惑じゃ、なければ 俺の事、 好きになって…くれませんか…? 何て。 最近の俺は望み過ぎだ。 全てを望んだ時 きっと君を傷付けて 全てが終わるんだー…。
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