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そして、俺は薫ちゃんとメール交換をするようになった。
「脈アリだよな。つーか薫ちゃんと別れた由美からの情報に寄ると。」
薫ちゃんの名前が出た瞬間に、無意識に身を乗り出す。
…何だ?何で黙るんだ?
「雄…近い。」
えっ?
俺とした事が身を乗り出して、顔が晃の顔の真ん前にあった。
「男と顔近付けても楽しくも無い」
不機嫌になる晃。
「ゴメン、薫ちゃんの名前が出たからつい」
晃がフ、と鼻で笑う。
「お前、べた惚れだな」
「だって薫ちゃん可愛い過ぎるって!あれで彼氏居ないって嘘だろ?」
「薫ちゃんも、お前に彼女が居ないのはおかしいってさ」
天にも昇る気分だった。
「お前ら、いい感じだな。後は雄の頑張り次第だ。さっきからずっと携帯イジってるけど、薫ちゃんだろ?」
図星だ。
「…何で分かるんだ?」
「顔。ニヤけてるし、真っ赤だぞ」
すぐ顔に出る俺。
この日のメールはお互いが眠りに就くまで交わされた。
幸せな一日だった。
晃、アリガトウ。
俺、頑張るよ。
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