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「普通インターハイ決まったら練習やろ。」
番長がくっついてくる里子を引き剥がしながら、鞄を持ち教室のドアを開ける。
「でも、あの顧問が休みくれるんだから快く受け取らないと。」
私は凜の財布から200円を取り出し自分の財布に入れた。
「そうそう、だから今日と明日は満喫するの。」
「するの。」
凜は私に襲いかかるが私はそれを避け、番長の隣を歩いた。
「私だったら保たないよ。毎日毎日遅い時間まで練習するの。
バスケ部がいくら強いからって。追っかけする方が楽しいよ?」
凜が美空と麗実の肩を組むと2人は同じタイミングで凜を払いのけた。
「息合いすぎでしょ。」
凜が腹いせに2人の背中を叩き、奈央子の背中に飛び付いた。
「ちょっとやめてよ気持ち悪い。」
奈央子はクールで、毒舌な美人さん。
彼氏も年上で奈央子も大人っぽい。色気ムンムン。
「気持ち悪いとは失礼ね。」
「煩い。そのクルンクルンの髪の毛引きちぎるわよ」
「ごめんなさい。」
凜は大人しく奈央子の隣を歩いた。
奈央子は毒舌というより、口が悪いのかも。
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