まじかよ神様。

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「ドキドキするなー。」 奈央子がソワソワしながらジュースを何回も飲む。 「なんで奈央子が緊張すんの?」 「自分の娘に彼氏が出来るかも知れないのよ!!」 まとめ役の奈央子はみんなの“お母さん”的な存在で自身もそれを実感している。 「でも違う話だったらショックだねェ~。」 ニヤニヤと笑う優は相変わらずのがさつさで美緒の部屋を荒らしていた。 「そんなのお金で解決すれば良いじゃない。」 「いーねぇ、それ。」 美緒のぶっ飛んだ考え方に、変態オヤジの様に笑う優に少し殺意が芽生えた。 「秋人君は、お金で動くような人じゃないの。 優、あんたみたいに欲に溺れる穢らわしい人じゃないの、わかる?」 ソファーに脚を組ながら座り、優を見下すように憎たらしく鼻で笑う凜は女王様みたいで、ある意味この家に合っていた。 「凜だって充分穢れてるじゃん。ねェ。」 がさつで更に憎たらしい優はホント誉める所は容姿位しか無いんじゃないかと思う。 今、いやずっと前から思っていたけど私の周りは綺麗で可愛い子ばっかり。 私が浮いてるとしか思えない。 みんなはよく、容姿で褒められたりするけど、私は無い。 最近可愛いと言われたのは指の動き方が可愛いって言われたくらい。 本当に褒めるところが無かったんだろうなって、ヘコんだ。  
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