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「うわ、もうこんな時間。」
時計の針は午後六時を指していた。
「そうね。亜音はもう出た方がいいわ。」
美奈子に言われて、私はみんなより先に帰ることになった。
「どうなったかはまた明日教えてねー。」
優がまたニヤニヤしながら私に言ってきた。
そんなニヤニヤも可愛いんだけど。
私は家に着くと時間を確認した。
まだ時間に余裕はありそうだったから、着替えてからあっくんの家に向かった。
と言っても、隣なんだけど。
緊張がピークに達し、腹痛と吐き気が一気にくる。
やばい。変な格好してないかな。髪乱れてないかな。
私は乙女かと自分にツッコミを入れて、いざインターホンを鳴らそうとした時、
「亜音、ごめん。遅くなった!」
そこには息を切らしながら自転車に跨っているあっくんが居た。
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