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「亜音はオレの幼なじみで、一番大切にしてる。太郎よりも。
だから一番に亜音に言いたいと思ったんだ。
ずっと亜音に言わないといけないって思ってたんだ。
オレ、本当はみんなに言いたくて仕方がなかったんだ。
みんなみたいに好きな人の名前とか言ってからかったりとかしたかった。
でもオレが好きなのは男でやっぱり偏見とかあるだろうし、むちゃくちゃ悩んでた。
好きな人言えなくてため込んでて、苦しかった。
でも今日やっと亜音に言えて、スッキリした。
オレだけがスッキリした。
亜音は多分ショック受けてると思う。
家族みたいに思ってた幼なじみがいきなり男が好きなんて言ったら。
それで、悩むと思う。
アイツ、何でも抱え込む癖かるから。
オレの重荷を亜音になすりつけて、オレだけが楽な思いなんてできない。
だから番長、亜音に抱え込まなくていいよって言ってあげてほしい。」
番長は少し考えてから口を開いた。
「多分、亜音は聞き出しても言わんと思う。
勝手にみんなに秋人の好きな人を言ったり、秋人が男を好きだってコト言われへんと思う。
秋人に傷付いて欲しくないから。」
番長はまた、亜音の泣き顔を思い出した。
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