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「それでね、優太は…」
私の恋愛の話もひと段落ついたところで、話は奈央子の彼氏へと変わっていた。
喧嘩が多いそうだが結局は仲直りしていて、なんだかんだで奈央子は彼氏のコトが大好きなんだ。
「飛び蹴りしたら優太倒れちゃってさ…って、誰かの携帯鳴ってない?」
奈央子もキレたら飛び蹴りするんだと思いつつ、私の携帯が鳴っていることに気付いた。
「あ、私だ。ゴメン、出るね。」
そう言ってディスプレイを見た。
…たっくんからだ。
忘れてた。ヤバい。確実怒鳴られる。
「は、はい。」
「亜音?お前今どこにいるんだよ。」
あー、怒ってる。わかる。この感じ。
「美緒のお家☆てへ☆」
ここはあえてふざけていくべきだ。うん。
「何がテヘ☆だ!!早く帰ってこい!!」
「何が早く帰ってこいよ!自分から呼び出しといて!!それが人に頼む態度!?
何か言ったら…。
ちっ、切りやがった。」
そう言って私は電話を切るとみんなに謝って、この際だから寄り道して帰ってやった。
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