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「亜音ー、ちょっと来て。」
教室で私を含める仲のいい数人で弁当を食べている時に、幼なじみの“あっくん”が私を呼んだ。
学校一のイケメンが平凡な女を呼んだってざわめきなんて起こらない。
それがもう慣れたコトだからかも知れないし、クラスは仲が良く、あの少女漫画の様なドロドロな陰湿な展開が全く無く、男女共に仲が良いからかも知れない。
「なに?あっくん。」
箸を止めるて立ち上がると、周りに居たみんながニヤニヤする。
何故ならみんな私があっくんのコトが好きなのを知っているからで、みんな本当に何でも話せる親友だ。
「ニヤニヤしてんじゃねえよ、この変態共が。」
なんて毒を吐きながらあっくんの元へ向かう。
「あのさ、今日空いてる?」
(キターーーー!!!!!)
告白じゃね?コレ告白じゃね?
いつもこんな改まって私を誘うことなんて無い。
毎日遊ぶのなんか日課なのにこのわざわざ呼び出す感じ。
私にも春が来たんじゃねーか?
「当たり前さ、そんなの。」
「急にどうしたの、変なの。」
思わずイイ声を出しながらガッツポーズをすればあっくんに怪しまれた。
「いや、何も無いよ。」
そう言ってみんなの元へ戻った。
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